名古屋テレビ その技いただきます!


 今回ご紹介するこだわり人は、名古屋市内で戦前から続く楽焼き の窯元『八事窯』の五代目中村道年さん。楽焼きとは、千利休が作り出したお茶に使う器で、千利休が豊臣秀吉から「楽」の印を貰ったことろから楽焼きと呼ばれるようになりました。そんな由緒ある窯元が名古屋市内にあることを御存知でした?陶芸の世界でも、楽焼きの窯元は、親からその家の長男にだけ技が伝えられる世襲制度が守られています。三代目の長男として生まれた道年さんですが、三代目が33歳の若さで急逝、四代目を継ぐには年が若すぎたため、三代目の奥さまであり、道年さんの母親が本来男しか継げない名前を道年に「尼」の文字を付け四代目中村道年尼としてその技を受け継ぎました。 そして今年、三代目が亡くなられた歳である33歳で、五代目を襲名しました。楽焼きは、同じ土、同じ釉薬、同じ温度で焼き上げても、同じ物はふたつとできません。それが、焼き物は、楽に始まり楽に終わるとも言われる所以かもしれません。